分子整合栄養学とは
About Orthomolecular Nutrition
分子整合栄養学(Orthomolecular Nutrition)とは、分子生物学に基づく新しい栄養学で、身体を構成する分子レベルで私たちの健康を考える学問です。
Ortho-
molecular
Nutrition
=
身体を構成する分子を正す栄養学
私たちの身体は細胞でできている
私たちの身体は200種類以上、数十兆個の細胞によって構成される、いわば細胞の集合体です。これらの細胞が集まって骨や血管、筋肉等の組織を形成し、組織が機能することにより、私たちは生命活動を行っています。
したがって、私たちが健康的に生きるためには、身体を構成するすべての組織が正常に機能する必要があり、組織が正常に機能するためには組織を形成する細胞の一つひとつが正常に機能する必要があります。
生体
組織(一部)
細胞
細胞は栄養素でできている
細胞が正常に機能するために必要なのが栄養素(分子)です。
細胞自体もタンパク質等の分子でできており、細胞を構成する分子が適切な量、適切なバランスで体内に存在してはじめて細胞は正常に機能することができます。
したがって、私たちは食事を通じて細胞に必要な分子(栄養素)を得て、組織の機能を維持し、生命活動を行っていると言えます。
栄養不足は細胞を構成する分子の異常につながる
栄養素が不足したり、栄養素同士のバランスが乱れたりすると、細胞を構成する分子に異常が起こり、細胞機能が低下します。そして、細胞機能が低下した状態が長く続くと、将来的に疾患の発症に発展します。分子の異常は病気に罹った瞬間に突然起こるのではなく、病気になるずっと前の未病(病気とはいえないがどことなく身体の調子が優れない状態)の段階から始まっているのです
したがって、分子整合栄養学では、できるだけ早期に体内の分子の異常を発見し、適切な栄養補給によって分子の異常を正すことが大切だと考えられています。
栄養素の不足や
バランスの乱れ
細胞機能の低下
身体を構成する
組織の機能に
異常が
起こる
疾患に発展
体内の分子の異常は血液検査で可視化できる
体内で起こっている分子の異常を可視化する最も簡単かつ正確な方法が血液検査です。血液には、私たちが食事から取り込んだ栄養素や、栄養素を代謝して体内で作られた様々な物質が溶け出しており、血液成分は身体の状態を反映して常に変化しています。そのため、血液を詳しく調べることにより、体内で起こっている分子の異常を可視化することができるのです。
既に疾患にまで発展しているのか、まだ未病の段階なのかによって、分子の異常を正すために必要な栄養素の量は異なります。そのため当研究所では、血液データに基づく栄養アプローチを推奨し、栄養アプローチによる血液データ値への影響を研究しています。